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コラム

技能実習生の募集のための課題

少子高齢化や若者の流出により、企業は、日本人を雇用したくても雇用できず、人手不足が深刻化しています。

そういった状況の中、受け入れ企業側が、外国人技能実習生に依存する傾向が強まってきています。

2021年6月の法務省・在留外国人統計によると、全国の外国人技能実習生数は、35万4100人にまで上り、10年前と比べて3倍以上増加しています。都道府県別にみていくと、最多は愛知県の3万4900人、続いて埼玉県の1万8400人、大阪府の1万7700人となっています。

愛知県が突出して多く、全体の1割を占めていることに加えて、2番目に多い埼玉県と比較しても、2倍近い数になっています。

この理由としては、自動車産業を中心とした製造業や農業が盛んであることが挙げられます。

しかしながら、こうした技能実習生の需要の高まりとは裏腹に、最大の送り手であった中国の事情の変化や韓国との労働力獲得競争、日本の受け入れ態勢の劣悪さといった事情により、日本の求心力は低下してきています。

この点は、よくよく考えなければならない視点です。

 

中国人技能実習生の数は、2013年から減少に転じていました。2021年6月時点では、5万5000人にまで減少し、この数は、2013年と比較すると、半分の水準となっています。この大幅な減少は、中国の経済発展が主な理由です。

また、中国においても人口の減少が想定されているため、今後は外国人労働者の受け入れ国となる可能性が高くなっています。

そういった流れの中、2016年には、日本における技能実習生数として、中国人労働者を抜いてベトナム人労働者の数が、最多となりました。しかし、ベトナム人労働者の中でも、韓国での労働を希望している人が増加してきているようです。

 

その理由として、韓国では、自国民と外国人労働者を同水準の待遇で受け入れる「雇用許可制」が定着していること、最低賃金も時給880円と日本の最低賃金に近い水準にまで上昇していることが挙げられます。

それらに加えて、日本国内では、2021年、技能実習生に対する違法行為が相次いで発生しました。

技能実習生の仲介業者である大手協同組合は、受け入れ企業の監査等の管理団体の義務を履行しなかったとして、管理団体の許可を取り消されました。

他国の事情やこういった日本国内における労働環境の問題により、労働力獲得が今よりも厳しくなっていくのは明白になってきています。したがって、外国人を受け入れる環境をいかにして整備していくかが、今後の課題となりそうです。

 

霞が関では、ジャパン アズ ナンバー1 の時代観で、外国人労働者の動向を見ているならば時代錯誤甚だしいです。

実情をふまえた迅速な対応が必要となります。

 

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