コラム
入管法改正―難民と難民申請者
ビザ不法就労入管出入国在留管理庁在留資格更新強制退去処分を受けた外国人が施設に長期間収容されている問題を解消するという趣旨で取り組まれている入管法改正。
その中でも問題視されている強制送還について取り上げます。
現行の規定では、難民認定の申請中は送還しないとされています。
しかし、今回の改正がなされると、3回目以降の申請で相当な理由がない場合は送還できるようになります。
すなわち、難民認定申請中は送還が停止される規定の適用が原則として2回までに制限され、3回目以降は強制送還されうるということです。
この改正の意義について上川陽子法相は、収容が長期化する要因に送還を忌避する者が後を絶たないことを挙げ、退去強制手続きを実効的なものにすると述べています。
2回までの制限についても、2度にわたり審査が尽くされていることを理由に、難民認定申請中の法的地位の安定を図る必要がないとし、3回目以降の申請中の送還について問題がないことを主張しています。
これについては野党から、誤った送還によって生命や身体に危険を生じさせかねないことなどが指摘されました。
ただ、難民申請をすること自体が条件が緩いので入管現場の意見として今回の改正案が出てくることも理解できます。
難民と、難民申請者は、全く意味が異なることを入管現場からの声としては強くあるかと思います。
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