コラム
緊急管轄とは
法律顧問裁判手続緊急管轄とは、法律上の規定によると、日本の裁判所の管轄権が認められないが、日本の裁判所の管轄権を否定すると、正義衡平の理念に反し、不当な裁判の拒否に当たるような場合に、例外的に日本の裁判所が管轄権を有するものとすることを言います。
一般的な管轄原因は認められないが、外国での訴訟が著しく困難な場合に原告を権利保護の途絶から救済するために管轄を認めるというのが緊急管轄の考え方とされています。
どのような場合に緊急管轄が認められるのかについては、裁判所が個別具体的な事情に基づいて判断することになるとされています。
緊急管轄の要件は、
①外国における手続の遂行が不可能または不相当であること、
②事案と法廷地法秩序との十分な関連性、
③法廷地の国際裁判管轄を肯定する他の管轄原因がないこと、
とされています。
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